登場人物 追加分
清水正太郎 赤蘭高校一年。裏設定としてこの町の若者達にとってはリーダー的存在だが本人はそう思っていない
愛川恋 白蘭高校一年で白蘭地区の元リーダー。現リーダーに権限を譲渡してから会合に参加していなかったので清水正太郎の事を知らない
資料を調べて初めてから数時間経つがプールに関連する霊的な話は無い
「もしかしてデータには無い最近の噂とちゃうんか?」
「それはないと思うよ。ここにも最終更新日は昨日の日付になっているし」
「じゃあ、何で無いんやろ」
そう言いながらペラペラと資料をめくる
「とにかくお父さんに電話してみるよ」
そう言って正太郎が電話を掛けようとすると清太郎は帰ってきた
「ただいま」
「おかえりなさい。お父さん」
「何か分かったか?」
「ううん、サッパリ分からないよ」
「俺もあれから監視していたけど何もなかった」
そう言って清太郎は考え込む
そこへ仕事が終わった鈴音が帰ってきた
「ただいま」
「お母さん、おかえりなさい」
「おかえり、鈴音ちゃん。丁度良いところへ帰ってきた」
「何?どうしたの」
「それがね・・・」
清太郎は昼間の事を鈴音に話した
「確かあの場所の地鎮祭はうちのお父さんがしたから霊が出るなんて無いと思うけど・・・」
「そうか・・・ま、その話はおいとくとして腹減ったからとりあえず飯にしょう」
「そうだね」
「じゃあ、今から作るから待っててね」
そう言って正太郎と清太郎は資料を見に鈴音は料理をしに行った
夕食後、みくは風呂に入っていた
「それにしても覚えて居たんやな・・・」
そう呟いて目を瞑る
暑い夏の日、正太郎は隣に歩いている猫に言った
「今日は帰ったらちゃんとお風呂入らないと駄目だよ」
「にゃーっ」
「いや、嫌いなのは分かるけど泥だらけなんだから洗わないと」
「にゃーっ」
「そんな事じゃオス猫も寄ってこないよ」
「にゃ?にゃーっ」
そう言って正太郎に擦り寄ってくる
「いや、いくら好きでも僕はミケと結婚できないから」
「にゃー」
「・・・このままでも別に良いか」
正太郎はそう言って前を見て歩く事にした
すると遠くの方で猫の鳴き声がした
「にゃ!」
その声が助けを読んでいる事に気付いたミケは突如走り出した
「あっ、ちょっと待ってよ」
正太郎はミケを見失わないように後を走る
ミケと正太郎が向かった先には川がありその川の中央で木板に乗った子猫が流されていた
「大変だ、何とかしないと・・・」
正太郎がそう言って周りに何か無いか捜していると
「にゃーっ」
ミケは近くの岸からジャンプして川に飛び込んだ
「にゃ、にゃ、にゃ・・・」
そして溺れていた
「ミケ!」
正太郎はミケを助けるべく川に飛び込む
そしてミケの近くまで行き
「乗って」
そう言ってミケを頭に乗せ更に子猫を助けに向かう
何とか子猫の所まで行ったが子猫は怯えていた
するとミケが何か言っていた
「にゃーっ、にゃ、にゃーっ」
それを理解したのか子猫も正太郎の頭の上に乗り川岸へと帰ってきた
「何とか助かったね」
「にゃー」
そう言ってミケは水飛沫を飛ばす
子猫もミケを見て水飛沫を飛ばそうとするが出来ない
「じっとしててね」
そう言って正太郎は着ていたシャツを脱ぎ絞ったのち子猫を拭いた
「これで良しと。ところで何処の猫だろう?」
そう考えていると遠くの方で別に猫の鳴き声がする
「にゃー」
その声に反応して子猫が鳴く
「親猫が近くにいるのかな?」
正太郎は声のする方を見ると確かに親猫らしき猫が数匹の子猫を連れて居た
「にゃー」
子猫が鳴くのを見て正太郎は
「親猫もいる事だし帰ろう、ミケ」
「にゃ」
そう言って脱いでいたシャツを着直しミケと共に子猫から離れていく
その後ミケはずっと子猫の方を見ていた
すると親猫達は子猫のところに行ったあと姿が見えなくなるまでずっとこちらを見つめていた
「・・・うわっ、あやうく溺れるとこやった」
目を瞑っていたら眠気が来て溺れかけたみく
「せっかく正太郎に泳ぎ教えてもろうたのに風呂で溺れたら洒落にならへんやん!」
そう自分にツッコミを入れて風呂を出た
「正太郎、風呂上がったで〜」
「じゃあ、はい」
そう言って正太郎はゲームのコントローラーを渡す
「何やコレ?」
「何ってゲームのコントローラーだよ。昼間『やってみるか』で言ってたじゃない」
「ああ、でもやり方分からへん」
「じゃあ、僕が教えてあげるよ」
そう言ってゲームを起動させコントローラーの使い方を教える正太郎
「何か正太郎って色んな事出来て凄いな〜」
素直に感心するみく
「そんな事無いよ。いつもお父さんに負けてるし」
そう言って正太郎は立ち上がる
「一通り説明したしあとは説明書にコマンドが書いているから見ながらすると良いよ」
「正太郎は一緒にせーへんのか?」
「僕はこれからお風呂に入るんだけど・・・」
「そうやったな」
「とりあえず一度ストーリーモードで慣れるのが一番だと思うよ」
「分かった」
そう言ってみくはゲームに集中する事にした
一時間後
「どう?お姉ちゃん」
風呂から上がって用事を済ませた正太郎が状況を聞こうとするがみくには聞こえていない
「よっしゃ、『龍神咆吼弾』や」
画面を見ているとボスに最後の一撃を与えているところだった
ボスが倒れたあとコールが掛かる
『勝者 タツガミ』
「やったークリアやー」
そう言ってみくは正太郎に抱きついた
「お姉ちゃん、苦しいよ」
その言葉に自分が何をしているのか気付くみく
「ご、ごめん正太郎」
「クリアしたんだから興奮するのは仕方ないよ」
「とにかくクリアしたんやから正太郎対戦しよ」
「駄目だよ、『ゲームは一日一時間』きっちり守らないとね」
「そうなんか?」
「うん」
「じゃあ、明日やろ」
みくはゲーム機を片づけ台所へ
そして御神酒と缶詰ミカンが入った器を持って来た
「今日も飲むの?」
「飲むで」
「未成年は飲んじゃ駄目なんだよ」
「ええか正太郎『御神酒』いうもんはな邪気を払ってくれるんやで」
「それは単にお父さんの受け売りでしょ飲んじゃ駄目なの」
「でもこればっかりは止められへんのやー」
そう言って階段へ向かっていった
「お姉ちゃん・・・」
正太郎は黙って見ていた
「嫌われへん為にもどうにかして分かって貰わんと・・・」
みくは三階の縁台で御神酒を飲みながら呟いていた
「でも理解して貰うにはあの事言わなあかんし・・・」
そう言ったみくの顔は真剣そのものであった
そこへ正太郎がやってくる
「あの事って何?」
「あの事言うたらウチが実は・・・って、正太郎」
びっくりしたみくは縁台の手摺りまで下がる
「お姉ちゃん、あの・・・その・・・さっきは御免ね」
そう言って謝る正太郎
「いや、さっき僕がきつく言ったから怒ったんじゃないかと思って」
「そんな事ないで、ウチが悪いんやし」
「ううん、僕がお姉ちゃんの気持ちも考えないでただ道徳的に駄目だからと否定したのにも問題はあるし」
「そんな事ないで、正太郎の言っている事が正しい事はウチが保証する」
「保証されてもお姉ちゃんがお酒飲むの止めないでしょ」
「それは・・・」
そう言って元にいた場所に座る
「じゃあ、こうしようよ。今は毎日飲んでいるけどこれからは二日に一本とか減らしていけば良いじゃない」
「・・・わかった、そうする」
承諾するしかないみく
「じゃあ、今日飲んだら明日は飲んじゃ駄目だよ」
そう言って階段を下りようとする
「正太郎」
突然名前を呼ぶみく
「どうしたの?」
「あのさ、その・・・ここで夜空でもみーへんか?ほら、星が綺麗やし」
正太郎は少し考える
「でも少しだけだよ。明日は早いし」
帰ってきた正太郎はみくの隣に座る
「最近は夜空なんか見ていなかったけどこの町の夜空は昔と変わらないね」
そう言ってまじまじと夜空を眺める
みくはそんな正太郎を見ながら二人の時間を楽しんでいた